実習風景~その119~
本日は、ハモ切りの練習、赤酢シャリの仕込み、三枚おろしの技術確認、そして鯛のアラを使った潮汁作りに取り組みました。 ハモ切りは、包丁の刃を細かく正確に入れることで、小骨を断ち切りつつ、身を崩さず美しく仕上げる高度な技術です。生徒さんたちは最初こそ戸惑いを見せていましたが、回数を重ねるうちに刃のリズムをつかみ始め、徐々に切り口の均一さが見えるようになってきました。 赤酢シャリの仕込みでは、まろやかな酸味と深い旨みが特徴の赤酢を使い、通常の米酢とは異なる風味を体験しました。炊き加減や水分量、切り混ぜのタイミングなど、細部に注意を払いながら、それぞれが自分なりの“最適なシャリ”を探る良い機会となりました。 三枚おろしの練習では、真鯛を使い、骨に沿って包丁を滑らせる感覚と、無駄なく美しく身を取るための集中力が求められました。その後は鯛のアラを使って潮汁を作り、昆布と鯛の旨味を引き出した、シンプルながらも上品な一椀に仕上げました。 京都で寿司を学ぶということは、単に握りの技術だけを磨くことではありません。こうした一つひとつの和の基本に丁寧に向き合うことが、寿司職人としての礎となっていきます。 寿司教室では学びきれない“本物の技術”を追求する場として、京都寿司アカデミーでは今日も真剣な学びが積み重ねられています。