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実習風景~その133~

このたびは、ご卒業誠におめでとうございます。 入学当初から、ご家族――とりわけオランダにいらっしゃる娘さんへの想いを胸に、毎日の実習に真剣に取り組まれる姿がとても印象的でした。その熱意と努力が、今こうして「一人の寿司職人としての旅立ち」という形となったことに、心から敬意を表します。 これからは、遠く離れたオランダの地で、どうか娘さんにたくさんの美味しい寿司を握ってあげてください。あなたの手で握られた寿司は、きっとどんな言葉よりも深く、愛情を伝えてくれることと思います。寿司を通じて、ご家族との絆がさらに深まっていくことを、心より願っております。 困ったことがあれば、いつでも京都に、私たちに頼ってください。あなたのこれからの道が、実りと幸せに満ちたものでありますよう、教職員一同、心から応援しています。

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実習風景~その132~

本日、京都寿司アカデミーでは、在校生と卒業生による寿司イベントが開催されました。 このイベントは、日頃の学びの成果を発表する場であると同時に、在校生と卒業生が交流し刺激を与え合う貴重な機会となりました。 在校生たちは緊張しながらも、丁寧な所作と誠実な握りでお客様を迎え、一貫一貫に気持ちを込めて寿司を提供しました。一方で、卒業生たちは現場で培ってきた経験と技術を発揮し、堂々とした姿でイベントに臨んでくれました。その姿は在校生にとって大きな刺激となり、将来を思い描く励みにもなったようです。 お客様からは「どの寿司も本当に美味しかった」「学生たちの真剣な表情が印象的だった」など、温かいお言葉を数多くいただきました。 それぞれの想いが詰まったこのイベントは、参加者一人ひとりが主役となった、学びと成長にあふれた素晴らしい一日となりました。

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実習風景~その131~

シャリとは、寿司の土台となる酢飯のことであり、寿司の味を大きく左右する最も重要な要素の一つです。 単なる白米ではなく、炊き加減・米の種類・水加減・酢の配合・温度管理など、すべてに職人の技とこだわりが詰まっています。使用する米は、粘り気が少なく粒が立ちやすい品種が好まれ、シャリとして扱いやすく、ネタとの一体感を生みやすいのが特徴です。 酢は主に米酢を使用し、砂糖や塩を加えて調味。炊きたてのご飯に対して、切るように混ぜながら余分な水分を飛ばす工程を「シャリ切り」と呼びます。この作業により、シャリ全体にまろやかな酢の風味と均一な食感が生まれます。 シャリの理想的な温度は人肌程度。冷えすぎると酢の香りが立たず、温かすぎるとネタを傷めてしまうため、適温の管理が極めて重要です。 また、シャリの硬さや酢加減は、使用するネタによっても微調整されます。例えば、脂ののったネタには酢をしっかり効かせたシャリがよく合い、淡白なネタには穏やかな酢加減のシャリが適しています。 つまりシャリとは、ただのご飯ではなく、ネタを引き立てる「調和の技術の結晶」なのです。 京都寿司アカデミーでは、こうしたシャリ作りの基本から応用まで、実践的に寿司を学ぶことができます。寿司教室では学びきれない、プロの感覚と理論を融合させた指導により、素材と技術の一体感を生み出す寿司職人を育成しています。

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実習風景~その130~

本日は、小鮎の握りと西京焼きの実習を行いました。 小鮎の握りは、初夏から盛夏にかけて旬を迎える若鮎を使った一貫です。小さな体に繊細な香りとほろ苦さを秘めた小鮎は、独特の風味が魅力。さっと酢で締めた後に軽く炙ることで、皮目の香ばしさと身のやわらかさが際立ち、シャリとの相性も絶妙に仕上がります。頭から尾まで丸ごと使うことで、見た目にも季節感が伝わる一品となりました。 一方、西京焼きは、白味噌の香りと甘みを活かした京料理らしい上品な焼き物です。脂ののった魚を数日間、西京味噌床に漬け込むことで、旨味がぎゅっと凝縮されます。焼き上げると、表面は香ばしく、中はしっとりとした食感に。京都ならではの味わいを感じられる一皿として、生徒の皆さんにも人気の高い実習となりました。 京都寿司アカデミーでは、こうした季節の食材や伝統的な調理法を取り入れながら、寿司を学ぶ過程で“和食全体への理解”も深めていくことを大切にしています。寿司教室では学びきれないプロの知識と技術を、日々の実習の中で身につけていくことができます。

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実習風景~その129~

本日は、夏の風物詩でもある鮎の姿寿司と、繊細な手仕事が求められるコアジの実習に取り組みました。 まずは鮎の姿寿司。内臓を丁寧に取り除き、骨を傷つけないよう慎重に開いた後、塩を当てて余分な水分を抜き、甘酢でしっかり締めることで、淡白な鮎の味に旨みと深みが加わりました。炊き立てのシャリを腹に詰め、元の姿に戻すように形を整えると、一尾の鮎がまるで命を吹き返したように、美しい姿へと蘇りました。 続いてはコアジの実習。小さい魚ほど細かな手数が多く、まさに技術の差が出る内容です。三枚おろしでは、骨に身を残さないよう包丁の角度に神経を使い、皮引きでは一気に引きすぎないよう滑らかに仕上げる工夫が求められました。酢締めの時間も短すぎず長すぎず、加減の見極めが難しく、生徒たちにとっても良い経験となりました。 最後はコアジの握り。小ぶりな身に合わせてシャリの大きさを微調整し、ネタとの一体感を意識しながら握りました。身が柔らかく崩れやすいため、指の力加減にも細心の注意が必要です。 京都寿司アカデミーでは、こうした華やかさと地味な丁寧さの両面を体験しながら、寿司を学ぶ奥深さに日々触れていきます。単なる寿司教室では得られない、素材と正面から向き合う実践的な学びを通して、生徒たちも着実に成長を重ねています。 本日は、姿寿司の存在感と、コアジの繊細さから、それぞれに寿司の魅力と奥行きを再認識する貴重な一日となりました。

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実習風景~その128~

本日は、黒ムツを使って焼き魚と握りの練習を行いました。 黒ムツは脂のりが良く、加熱することで身がふっくらとし、甘みが際立つため、焼き物にも握りにも適した魚です。まずは三枚おろしにし、骨を丁寧に取り除いたうえで、焼き魚用には塩をあててしばらく置き、遠火でじっくりと焼き上げました。皮目は香ばしく、身はジューシーに仕上がり、焼き加減の見極めも少しずつ身についてきた様子が見られました。 続いては、黒ムツの握りに挑戦。皮目を炙って香りを引き立てる「炙り黒ムツ握り」に取り組みました。炙りの加減に気を配りながら、シャリとの一体感を意識して握ることで、脂の甘みと皮の香ばしさが絶妙にマッチした、見た目にも美しい一貫に仕上がりました。シャリの温度や握りの圧にも注意を払い、繊細な黒ムツの味を活かすことを意識しました。 本日の練習を通じて、魚それぞれが持つ個性を理解し、それに応じた調理法や握り方の工夫が重要であることを、改めて実感しました。 京都寿司アカデミーでは、こうした実践的な授業を通じて、素材の魅力を最大限に引き出す技術を学びながら、寿司を学ぶことの奥深さに触れていきます。単なる寿司教室を超え、“職人としての感覚”を育てる場として、今後も一人ひとりが表現の幅を広げていけるよう指導を続けてまいります。

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実習風景~その127~

京都寿司アカデミーでは、毎日楽しく授業を行っています。 寿司の技術はもちろん、包丁の扱い方や和食の基本まで、一つひとつ丁寧に、わかりやすく指導することを心がけています。 さまざまな背景を持つ生徒さんたちが集まっていますが、共通しているのは「寿司が好き」「寿司を学びたい」という想い。その想いを胸に集まった仲間たちとともに、時には笑い合いながら、時には真剣に腕を磨くなかで、自然と一体感と絆が生まれていきます。 寿司職人としての第一歩を踏み出す人。趣味で本格的に寿司を学びたい人。将来、自分のお店を持つことを目指す人。目標は人それぞれですが、誰一人取り残さず、互いに支え合いながら進んでいける環境それこそが、京都寿司アカデミーの何よりの自慢です。 「ただの寿司教室」では終わらない、“学びの場”としての価値を、これからも提供し続けていきたいと思っています。

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実習風景~その126~

本日は、アジのなめろう、カツオの刺身、そして握りの基本練習に取り組みました。 まずはアジのなめろう。三枚おろしにしたアジの骨を丁寧に取り除き、包丁で細かく叩いた後、味噌や生姜、ネギなどの薬味と和えて仕上げました。包丁の使い方や薬味とのバランスが重要で、叩きすぎると粘りが出すぎてしまうため、適度な加減を見極める繊細な感覚が求められます。シンプルながら奥深い料理であり、魚の鮮度や下処理の丁寧さが味に直結することを改めて学ぶ良い機会となりました。 続いては、カツオの刺身。皮付きのカツオを炙ってタタキにし、香ばしさを引き出した上で刺身に仕上げました。切り方の角度や厚みによって、カツオ特有の鉄分と旨味が引き立つため、包丁技術だけでなく、盛り付けの工夫まで実践的に指導しました。 最後は、握りの基本練習です。シャリの取り方、ネタの乗せ方、指の使い方などを細かく確認しながら、繰り返し何貫も練習しました。最初は形が安定せず苦戦していた生徒さんたちも、徐々に手の動きに安定感が出て、綺麗な握りへと近づいていきました。 京都寿司アカデミーでは、このように素材の活かし方から、調理技術、盛り付け、握りに至るまで、寿司を学ぶうえで欠かせない技術を総合的に指導しています。単なる寿司教室では学びきれない、プロを目指す実践的な現場での学びが、今日もまた一歩、形になった一日でした。

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実習風景~その125~

本日は、鯛の昆布締め、ハモの湯引き、そしてハモの骨切り練習に取り組みました。 まず鯛の昆布締めでは、昆布の戻し方や締める時間による味の変化、そしてシャリとの相性などを、実際に味を確かめながら学びました。昆布の香りと旨味を活かす繊細な工程に、生徒さんたちも真剣に向き合っていました。 続いて、旬を迎えたハモの下処理と湯引きに挑戦。氷水で締めるタイミングや梅肉との合わせ方まで体験し、ハモ特有の上品な味わいを引き出す技法を身につけました。 中でも難易度の高い骨切り練習では、皮一枚を残して均等に切り込む技術に集中。包丁の角度やリズム、刃が骨を断つ音に注意を払いながら、繊細な作業を繰り返しました。最初は戸惑っていた受講生たちも、回数を重ねるうちに少しずつ感覚を掴み、確かな成長を見せてくれました。 京都寿司アカデミーでは、こうした季節の素材を通じて、寿司職人として必要な技術と心構えを実践的に身につけていきます。単なる寿司教室にとどまらず、本格的に寿司を学ぶ場として、細部にまでこだわる技を丁寧に指導しています。 京都らしい夏の味覚を通して、職人の技と心を深く学ぶ一日となりました。

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実習風景~その124~

本日は、アジ握り・マグロ漬け握り・イサキ握りの三種に取り組みました。 まずはアジの握り。丁寧に下処理を施し、脂の乗った旬のアジを使用。食べた瞬間に広がる濃厚な旨味が特徴で、素材の持つ力を最大限に活かす寿司に仕上がりました。 続いてのマグロ漬け握りでは、秘伝の漬けダレにくぐらせた赤身を使用。まろやかな口当たりと深い味わいが楽しめ、シャリとの一体感が際立つ一貫です。シンプルながらも、仕込みの工夫と丁寧な握りが味の決め手になります。 最後にイサキの握り。初夏に向けて脂がのり始めた新鮮なイサキを使い、軽く昆布締めを施すことで、旨味と香りを引き出しました。やさしい味わいの中に、季節の移ろいを感じられる一品です。 それぞれの握りは、季節を大切にした素材選びと、基本に忠実な技術に加え、ひと手間を惜しまない姿勢で仕上げられました。 京都寿司アカデミーでは、四季折々の食材を使いながら、実践を通して寿司を学ぶ環境を提供しています。単なる寿司教室では学びきれない、“素材と技術のかけ合わせ”による表現力を、日々の授業の中で磨いています。

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