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実習風景~その135~

本日の京都寿司アカデミーでは、季節を感じる素材を使った授業を行いました。メインは、キスの昆布締め握り。 夏が旬のキス(鱚)は、もともと淡白で上品な味わいが特徴ですが、今回は真昆布で丁寧に締めることで、旨味がぎゅっと凝縮され、より深い味わいに。昆布の香りがほのかに重なり、酢飯との相性も抜群です。見た目にも涼やかで、暑さの増すこの季節にぴったりの一貫となりました。 次に取り組んだのは、蒸し鮑(あわび)。活けの鮑をじっくりと蒸し上げることで、やわらかさの中にコリッとした食感を残しつつ、噛むほどに磯の風味と自然な甘みが広がる上品な仕上がりに。シャリとのバランスも学びながら、蒸し物の可能性を実感する時間となりました。 最後は、バイ貝の煮付け。丁寧に下処理を行い、出汁・醤油・みりんでじっくりと煮含めました。やわらかな甘みと程よい歯応えがあり、箸休めにも主役にもなれる存在感。冷酒との相性も抜群で、和のつまみの魅力を学ぶ良い実習になりました。 京都寿司アカデミーでは、握りの技術はもちろん、蒸し物や煮物など、寿司を学ぶうえで欠かせない和食の基本技術も丁寧に指導しています。ただの寿司教室では体験できない、四季と素材に寄り添った「引き算の美学」を、日々の実習を通じて身につけていきます。

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実習風景~その134~

本日は、甘鯛の松笠焼きと握りの練習を行いました。 まずは甘鯛の松笠焼き。皮目を香ばしく仕上げるこの技法では、鱗を残したまま焼き上げることで、パリッとした食感と香ばしさを引き出します。火加減や油の温度、そして皮を焦がさずに鱗を立てる技術が求められ、見た目の美しさも料理の一部として重視される一品です。生徒さんたちも慎重に火入れを行い、香ばしく焼き上げた甘鯛を丁寧に盛り付けていました。素材を活かす調理の基本を再確認できた、実りある授業となりました。 後半は握りの練習です。シャリの重さ、手の形、ネタの置き方など、細かな動作ひとつひとつに集中しながら、反復練習を重ねました。日々の積み重ねが確実に形となり、生徒さんたちの手の動きにも安定感が見られるようになってきています。 京都寿司アカデミーでは、焼き物や握りといった技術だけでなく、寿司を学ぶうえで欠かせない基礎的な感覚と判断力を養うことを大切にしています。単なる寿司教室では得られない、本格的な技術の蓄積と実践の場として、今日も一歩ずつ技と心を磨く一日となりました。

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実習風景~その133~

このたびは、ご卒業誠におめでとうございます。 入学当初から、ご家族――とりわけオランダにいらっしゃる娘さんへの想いを胸に、毎日の実習に真剣に取り組まれる姿がとても印象的でした。その熱意と努力が、今こうして「一人の寿司職人としての旅立ち」という形となったことに、心から敬意を表します。 これからは、遠く離れたオランダの地で、どうか娘さんにたくさんの美味しい寿司を握ってあげてください。あなたの手で握られた寿司は、きっとどんな言葉よりも深く、愛情を伝えてくれることと思います。寿司を通じて、ご家族との絆がさらに深まっていくことを、心より願っております。 困ったことがあれば、いつでも京都に、私たちに頼ってください。あなたのこれからの道が、実りと幸せに満ちたものでありますよう、教職員一同、心から応援しています。

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実習風景~その132~

本日、京都寿司アカデミーでは、在校生と卒業生による寿司イベントが開催されました。 このイベントは、日頃の学びの成果を発表する場であると同時に、在校生と卒業生が交流し刺激を与え合う貴重な機会となりました。 在校生たちは緊張しながらも、丁寧な所作と誠実な握りでお客様を迎え、一貫一貫に気持ちを込めて寿司を提供しました。一方で、卒業生たちは現場で培ってきた経験と技術を発揮し、堂々とした姿でイベントに臨んでくれました。その姿は在校生にとって大きな刺激となり、将来を思い描く励みにもなったようです。 お客様からは「どの寿司も本当に美味しかった」「学生たちの真剣な表情が印象的だった」など、温かいお言葉を数多くいただきました。 それぞれの想いが詰まったこのイベントは、参加者一人ひとりが主役となった、学びと成長にあふれた素晴らしい一日となりました。

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実習風景~その131~

シャリとは、寿司の土台となる酢飯のことであり、寿司の味を大きく左右する最も重要な要素の一つです。 単なる白米ではなく、炊き加減・米の種類・水加減・酢の配合・温度管理など、すべてに職人の技とこだわりが詰まっています。使用する米は、粘り気が少なく粒が立ちやすい品種が好まれ、シャリとして扱いやすく、ネタとの一体感を生みやすいのが特徴です。 酢は主に米酢を使用し、砂糖や塩を加えて調味。炊きたてのご飯に対して、切るように混ぜながら余分な水分を飛ばす工程を「シャリ切り」と呼びます。この作業により、シャリ全体にまろやかな酢の風味と均一な食感が生まれます。 シャリの理想的な温度は人肌程度。冷えすぎると酢の香りが立たず、温かすぎるとネタを傷めてしまうため、適温の管理が極めて重要です。 また、シャリの硬さや酢加減は、使用するネタによっても微調整されます。例えば、脂ののったネタには酢をしっかり効かせたシャリがよく合い、淡白なネタには穏やかな酢加減のシャリが適しています。 つまりシャリとは、ただのご飯ではなく、ネタを引き立てる「調和の技術の結晶」なのです。 京都寿司アカデミーでは、こうしたシャリ作りの基本から応用まで、実践的に寿司を学ぶことができます。寿司教室では学びきれない、プロの感覚と理論を融合させた指導により、素材と技術の一体感を生み出す寿司職人を育成しています。

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実習風景~その130~

本日は、小鮎の握りと西京焼きの実習を行いました。 小鮎の握りは、初夏から盛夏にかけて旬を迎える若鮎を使った一貫です。小さな体に繊細な香りとほろ苦さを秘めた小鮎は、独特の風味が魅力。さっと酢で締めた後に軽く炙ることで、皮目の香ばしさと身のやわらかさが際立ち、シャリとの相性も絶妙に仕上がります。頭から尾まで丸ごと使うことで、見た目にも季節感が伝わる一品となりました。 一方、西京焼きは、白味噌の香りと甘みを活かした京料理らしい上品な焼き物です。脂ののった魚を数日間、西京味噌床に漬け込むことで、旨味がぎゅっと凝縮されます。焼き上げると、表面は香ばしく、中はしっとりとした食感に。京都ならではの味わいを感じられる一皿として、生徒の皆さんにも人気の高い実習となりました。 京都寿司アカデミーでは、こうした季節の食材や伝統的な調理法を取り入れながら、寿司を学ぶ過程で“和食全体への理解”も深めていくことを大切にしています。寿司教室では学びきれないプロの知識と技術を、日々の実習の中で身につけていくことができます。

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実習風景~その129~

本日は、夏の風物詩でもある鮎の姿寿司と、繊細な手仕事が求められるコアジの実習に取り組みました。 まずは鮎の姿寿司。内臓を丁寧に取り除き、骨を傷つけないよう慎重に開いた後、塩を当てて余分な水分を抜き、甘酢でしっかり締めることで、淡白な鮎の味に旨みと深みが加わりました。炊き立てのシャリを腹に詰め、元の姿に戻すように形を整えると、一尾の鮎がまるで命を吹き返したように、美しい姿へと蘇りました。 続いてはコアジの実習。小さい魚ほど細かな手数が多く、まさに技術の差が出る内容です。三枚おろしでは、骨に身を残さないよう包丁の角度に神経を使い、皮引きでは一気に引きすぎないよう滑らかに仕上げる工夫が求められました。酢締めの時間も短すぎず長すぎず、加減の見極めが難しく、生徒たちにとっても良い経験となりました。 最後はコアジの握り。小ぶりな身に合わせてシャリの大きさを微調整し、ネタとの一体感を意識しながら握りました。身が柔らかく崩れやすいため、指の力加減にも細心の注意が必要です。 京都寿司アカデミーでは、こうした華やかさと地味な丁寧さの両面を体験しながら、寿司を学ぶ奥深さに日々触れていきます。単なる寿司教室では得られない、素材と正面から向き合う実践的な学びを通して、生徒たちも着実に成長を重ねています。 本日は、姿寿司の存在感と、コアジの繊細さから、それぞれに寿司の魅力と奥行きを再認識する貴重な一日となりました。

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実習風景~その128~

本日は、黒ムツを使って焼き魚と握りの練習を行いました。 黒ムツは脂のりが良く、加熱することで身がふっくらとし、甘みが際立つため、焼き物にも握りにも適した魚です。まずは三枚おろしにし、骨を丁寧に取り除いたうえで、焼き魚用には塩をあててしばらく置き、遠火でじっくりと焼き上げました。皮目は香ばしく、身はジューシーに仕上がり、焼き加減の見極めも少しずつ身についてきた様子が見られました。 続いては、黒ムツの握りに挑戦。皮目を炙って香りを引き立てる「炙り黒ムツ握り」に取り組みました。炙りの加減に気を配りながら、シャリとの一体感を意識して握ることで、脂の甘みと皮の香ばしさが絶妙にマッチした、見た目にも美しい一貫に仕上がりました。シャリの温度や握りの圧にも注意を払い、繊細な黒ムツの味を活かすことを意識しました。 本日の練習を通じて、魚それぞれが持つ個性を理解し、それに応じた調理法や握り方の工夫が重要であることを、改めて実感しました。 京都寿司アカデミーでは、こうした実践的な授業を通じて、素材の魅力を最大限に引き出す技術を学びながら、寿司を学ぶことの奥深さに触れていきます。単なる寿司教室を超え、“職人としての感覚”を育てる場として、今後も一人ひとりが表現の幅を広げていけるよう指導を続けてまいります。

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実習風景~その127~

京都寿司アカデミーでは、毎日楽しく授業を行っています。 寿司の技術はもちろん、包丁の扱い方や和食の基本まで、一つひとつ丁寧に、わかりやすく指導することを心がけています。 さまざまな背景を持つ生徒さんたちが集まっていますが、共通しているのは「寿司が好き」「寿司を学びたい」という想い。その想いを胸に集まった仲間たちとともに、時には笑い合いながら、時には真剣に腕を磨くなかで、自然と一体感と絆が生まれていきます。 寿司職人としての第一歩を踏み出す人。趣味で本格的に寿司を学びたい人。将来、自分のお店を持つことを目指す人。目標は人それぞれですが、誰一人取り残さず、互いに支え合いながら進んでいける環境それこそが、京都寿司アカデミーの何よりの自慢です。 「ただの寿司教室」では終わらない、“学びの場”としての価値を、これからも提供し続けていきたいと思っています。

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実習風景~その126~

本日は、アジのなめろう、カツオの刺身、そして握りの基本練習に取り組みました。 まずはアジのなめろう。三枚おろしにしたアジの骨を丁寧に取り除き、包丁で細かく叩いた後、味噌や生姜、ネギなどの薬味と和えて仕上げました。包丁の使い方や薬味とのバランスが重要で、叩きすぎると粘りが出すぎてしまうため、適度な加減を見極める繊細な感覚が求められます。シンプルながら奥深い料理であり、魚の鮮度や下処理の丁寧さが味に直結することを改めて学ぶ良い機会となりました。 続いては、カツオの刺身。皮付きのカツオを炙ってタタキにし、香ばしさを引き出した上で刺身に仕上げました。切り方の角度や厚みによって、カツオ特有の鉄分と旨味が引き立つため、包丁技術だけでなく、盛り付けの工夫まで実践的に指導しました。 最後は、握りの基本練習です。シャリの取り方、ネタの乗せ方、指の使い方などを細かく確認しながら、繰り返し何貫も練習しました。最初は形が安定せず苦戦していた生徒さんたちも、徐々に手の動きに安定感が出て、綺麗な握りへと近づいていきました。 京都寿司アカデミーでは、このように素材の活かし方から、調理技術、盛り付け、握りに至るまで、寿司を学ぶうえで欠かせない技術を総合的に指導しています。単なる寿司教室では学びきれない、プロを目指す実践的な現場での学びが、今日もまた一歩、形になった一日でした。

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