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実習風景~その163~

今日は京都寿司アカデミーの寿司教室で、薄造りの練習と鱧のお椀作りに取り組みました。 薄造りは一見シンプルですが、包丁の角度や引き方ひとつで仕上がりが大きく変わります。魚の繊維を壊さず、透けるように美しく仕上げるため、今日は特に包丁の動きと力加減を意識しました。切り口が滑らかで均一にそろうと、皿の上で花のように広がり、見た目の華やかさと口当たりの良さが同時に生まれます。 午後は、夏の京都を代表する食材・鱧を使ったお椀作り。鱧は骨切りの技術が欠かせず、きれいに骨を断つことで口当たりが格段に良くなります。今日は丁寧に骨切りを行い、昆布出汁と合わせて上品な吸い物に仕立てました。鱧の柔らかな身と香り高い出汁が合わさり、涼やかな一椀となりました。 どちらの料理も、寿司を学ぶ上で欠かせない繊細な手仕事と技術の正確さが求められます。こうした積み重ねこそが、日本の寿司や和食の魅力であり、職人の真価が問われる部分です。明日も一つひとつの動作を丁寧に、確実に磨いていきたいと思います。

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実習風景~その162~

本日は京都寿司アカデミーの生徒さんたちと共に、初めての出張寿司教室を開催しました。会場となったのは、外国人観光客の皆さまを対象とした体験イベント。日頃寿司を学ぶ生徒たちにとっても、実践の場として非常に貴重な一日となりました。 参加者の皆さまは、酢飯の握り方や巻き寿司の工程に強い関心を持たれ、ひとつひとつの動きに驚きや感動の声があがるほど。とくに、シャリの温度や手の使い方に対して、「こんなに繊細なんだ!」といった反応が印象的でした。 生徒たちもそれぞれに役割を持ち、英語を交えながらしっかりと対応してくれたことで、全体がスムーズに進行。普段の寿司教室とは異なる環境の中でも、技術や所作を伝える力が育まれていることを改めて実感しました。 京都という地から始まったこの学びが、言葉や文化を超えて広がっていく――そんな可能性を感じる素晴らしい体験となりました。寿司はただの料理ではなく、人と人とを結ぶ“架け橋”にもなり得るのだと、心から感じた一日です。 これからも日本の食文化の魅力を、国内外へ丁寧に届けていきたいと思います。

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実習風景~その161~

本日の京都寿司アカデミーでは、寿司職人を目指す生徒たちが、「甘鯛の幽庵焼き」「ホウボウの仕込み」「太巻き」の三品に取り組みました。いずれも、仕込みから火入れ、包丁仕事に至るまで、丁寧さと繊細な感覚が求められる内容で、寿司を学ぶ日々の中でもとくに実りある時間となりました。 まずは「甘鯛の幽庵焼き」。幽庵地(ゆうあんじ)に漬けてから香ばしく焼き上げることで、皮目には心地よい焦げ目、身はふっくらと。柚子の香りと醤油の香ばしさが加わり、甘鯛本来の上品な旨みが引き立ちました。火入れの見極めひとつで味も食感も変わるため、寿司教室としての実践力が試される工程でした。 次に扱ったのは「ホウボウ」。透き通るような白身に包丁を入れると、しっかりとした弾力が手に伝わってきます。今回は刺身に仕立てましたが、昆布締めにも向く魚で、噛むごとににじみ出る甘みが印象的。包丁の角度や引き方を調整しながら、それぞれの部位に応じた切りつけを学びました。 最後は「太巻き」。玉子、干瓢、いなり、きゅうり、エビなどの具材はすべて丁寧に仕込み、それぞれが独立した味を持ちながら、巻いたときに美しくまとまるよう工夫しました。断面の美しさと、口に入れたときの一体感を目指し、巻き方にも集中。寿司の基本に立ち返る良い練習となりました。 京都という伝統の地で、和の技術を真剣に身につける毎日。今日もまた一歩、職人としての成長を実感することができました。

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実習風景~その160~

本日、京都寿司アカデミーの実習では「鮑の煮貝」「イワシガリ巻き」「〆さば」の三品に取り組みました。いずれも、寿司屋ならではの丁寧な「仕込み」と「見極め」が求められる内容で、寿司を学ぶ生徒たちにとって実りある一日となりました。 まず「鮑の煮貝」は、肉厚の鮑を酒と出汁でじっくりと炊き上げた一品。柔らかく炊きながらも歯ごたえを残し、口の中でほどけるような食感を実現。贅沢でありながら、上品な味わいが魅力です。 続いて「イワシガリ巻き」。新鮮なイワシの脂に、ガリとネギの香味が加わり、酢飯との相性も抜群。細巻きながらも味の構成は繊細で、涼しげな後味が印象的でした。 「〆さば」では、鯖を塩と酢で丁寧に締め、昆布で旨みを引き出す伝統的な技を体験。酸味とコクのバランスを整える工程に、生徒たちは集中して取り組みました。 京都という伝統の地で、寿司教室としての枠を超えた技術と感性を身につける。素材を見極め、最適な工程で仕上げることの奥深さを、改めて体感する授業でした。

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実習風景~その159~

本日は京都寿司アカデミーの授業で、高級魚・アコウ(キジハタ)を使った「すき引き」の実習を行いました。アコウは、しっかり締まった身と上品な甘みが魅力の高級魚。その美味しさを活かすためには、皮を残したまま表面のぬめりや鱗だけを薄く削ぎ取る「すき引き」という高度な技法が必要です。 寿司を学ぶ上で、この「すき引き」は包丁の角度や力加減、魚の構造理解など、寿司職人としての基本と応用を問われる重要な技術の一つ。皮目を丁寧に処理したアコウは、炙ることで香ばしさが際立ち、刺身や握りにした際に皮の食感と身の旨味が美しく調和します。 午後は、胡瓜の飾り切り「松」にも挑戦。繊細な包丁使いが求められる作業に、教室中が集中する静けさに包まれました。 寿司教室という枠を超えて、素材の持ち味を最大限に引き出す技術と向き合う一日。京都の伝統と技術に触れながら、少しずつ“本物”に近づいている手応えを感じています。

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実習風景~その158~

本日、京都寿司アカデミーの授業では「甘鯛の松笠焼き」の練習を行いました。甘鯛は上品な白身と香ばしい皮目が特徴の高級魚であり、その魅力を最大限に引き出すための焼きの技術が試されます。 まずは、皮の鱗をあえて残す下処理からスタート。鱗を立たせるように包丁を入れるこの作業では、身を傷つけず、均一に刃を入れる繊細な手さばきが必要で、寿司を学ぶ中でも難易度の高い技術です。 焼きの工程では、皮をパリッと立ち上げながら、身をふっくらと火入れするバランスに細心の注意を払いました。炭火の距離と火加減を見極めることで、まさに「松笠」のように立ち上がる瞬間を見逃さず、最高の状態で仕上げることができました。 寿司教室でこうした和食の技法も学べるのは、京都寿司アカデミーならではの特徴。見た目の美しさ、香りの豊かさ、音まで含めた“演出”としての料理を学ぶ中で、食材と真剣に向き合う姿勢の大切さを改めて実感しました。

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実習風景~その157~

酢の物と冷やし茶碗蒸しは、暑い季節に清涼感を与えてくれる、和食ならではの涼味料理です。どちらもさっぱりとした味わいで、食欲が落ちやすい夏にこそ重宝されます。 酢の物は、三杯酢や土佐酢で仕上げることで、きゅうり・わかめ・タコ・カニなどの旬の素材を爽やかに楽しめる一品。京都ならではの季節感を大切にしながら、寿司教室でも酢の物の技術は重要な基礎とされています。 一方の冷やし茶碗蒸しは、通常の温かい茶碗蒸しとはまた異なる魅力を持ち、涼やかな口当たりと上品な出汁の風味が引き立ちます。彩りとして枝豆やオクラ、エビなど夏の食材を加えることで、見た目にも美しく仕上がります。 京都寿司アカデミーでは、こうした季節料理も含めて、基礎から応用まで寿司を学ぶカリキュラムが組まれており、料理人としての幅を広げる内容となっています。 暑さを感じるこの季節、技術と感性の両面から夏の和の味覚に向き合うのも、寿司職人への大切な一歩です。

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実習風景~その156~

本日、京都寿司アカデミーからまた一人、素晴らしい生徒さんが卒業されました。初めて寿司を学ぶという一歩を踏み出したあの日から、日々の実習に真剣に向き合い、ひとつひとつの動作に意味を持たせながら技術を磨いてこられました。 最後に披露してくださった握り寿司は、形・味ともに素晴らしく、そこには「誰かを喜ばせたい」という気持ちがしっかり込められていました。それはまさに、寿司教室で学んだ“技術を超えた心”の表現であり、職人としてのスタートラインに立った証だと感じました。 卒業は終わりではなく、新たな始まり。京都寿司アカデミーで過ごした時間と学びが、今後それぞれの現場で確かな自信と支えになることを心より願っています。これからのご活躍を楽しみにしています。本当におめでとうございます。

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実習風景~その155~

本日は、京都寿司アカデミーの実習にて、マグロの刺身の切り付けからスタートしました。赤身のツヤを保ちつつ、筋目を避けて滑らかに包丁を引く技術は、まさに寿司を学ぶ上での基本中の基本。角が立ち、舌触りも美しい一切れが仕上がったときは、言葉にできない達成感がありました。マグロのようなシンプルな素材こそ、職人の腕がそのまま映し出されると、改めて実感する機会となりました。 続いて、カサゴの唐揚げを調理。見た目の華やかさと、骨まで美味しくいただける二度揚げの技法を学びました。外はカリッと、中はふんわり。丁寧な下処理が仕上がりに大きく影響することを、実践を通じて深く理解することができました。 最後に、煮蛤の仕込みを行い、昆布と酒をベースに優しい味わいを目指して煮込みました。ふっくらと仕上がった蛤は、握りや酒肴としても活用できる汎用性の高い一品であり、寿司教室ならではの応用力も身につけることができました。 今日のように、基本の動作一つひとつに真剣に向き合いながら、技術と感覚を磨いていく毎日が、寿司職人としての土台を築いていくのだと実感しています。京都で寿司を学ぶ環境の中で、これからも一歩ずつ、確かな力を身につけていきたいと思います。

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実習風景~その154~

本日の授業では、京都寿司アカデミーで人気の実習の一つ、剣先イカ(ケンサキイカ)を使った握りの練習を行いました。透き通るような身と、上品な甘みを持つ剣先イカは、関西では特に高い評価を受ける寿司ネタのひとつです。 寿司を学ぶうえで欠かせないのが、素材ごとの特性を理解し、それに合った仕込みや包丁の使い方を体得すること。今日は、隠し包丁を入れることで歯切れを良くし、見た目の美しさと口当たりを両立させる技術を重点的に学びました。 寿司屋で使われるイカは他にも、「スルメイカ」「アオリイカ」「ヤリイカ」など多彩です。それぞれに旬や個性があり、ネタとしての扱い方も異なります。例えばアオリイカは高級ネタとして知られ、ねっとりとした甘みが特徴。スルメイカは歯ごたえを活かして塩辛や煮物に、ヤリイカは小ぶりながら繊細な味わいが魅力です。 京都寿司アカデミーの寿司教室では、こうした魚介ごとの違いや調理法、季節による使い分けまで丁寧に指導しています。今日の授業でも、ただ握るだけではなく、シャリとのバランス、醤油との相性まで含めたトータルな寿司の組み立てを体験しました。 こうした一つひとつの積み重ねが、職人としての技術と感性を育てていきます。寿司を学ぶということは、素材の命を最大限に活かす術を学ぶことでもあるのです。

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