本日は京都寿司アカデミーの寿司教室で、ホウボウの三枚おろしと切りつけの練習を行いました。
ホウボウは身質がしっかりしていて、透明感のある白身が美しい魚です。そのため、包丁の扱い方や刃の角度が仕上がりにダイレクトに表れます。
まずはウロコを丁寧に取り、胸ビレの根元を避けながら頭を落とします。中骨は硬く厚みがあるため、力任せにならないよう包丁の切っ先を背骨に沿わせるように下ろすことが大切です。腹骨部分はすくうように包丁を滑らせ、血合い骨をしっかり除くことで、後の切りつけが美しく決まります。
切りつけの練習では、身の繊維に逆らわず、包丁を寝かせ気味に引いて薄造りに。ホウボウは弾力があるため押し切りは禁物。刃全体を使い、一息で引くことで均一な厚みが出て、断面が光を受けて美しく輝きます。最後に氷水で軽く締めて艶を出すと、凛とした一皿に仕上がりました。


今回の実習では、ホウボウという繊細な素材を通して、包丁の正確さと丁寧な手仕事の重要性を再認識しました。寿司を学ぶ過程で、一つひとつの工程に集中することが、魚への敬意と職人としての心構えを育てることを改めて実感しました。
