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実習風景~その131~

シャリとは、寿司の土台となる酢飯のことであり、寿司の味を大きく左右する最も重要な要素の一つです。

単なる白米ではなく、炊き加減・米の種類・水加減・酢の配合・温度管理など、すべてに職人の技とこだわりが詰まっています。
使用する米は、粘り気が少なく粒が立ちやすい品種が好まれ、シャリとして扱いやすく、ネタとの一体感を生みやすいのが特徴です。

酢は主に米酢を使用し、砂糖や塩を加えて調味。炊きたてのご飯に対して、切るように混ぜながら余分な水分を飛ばす工程を「シャリ切り」と呼びます。
この作業により、シャリ全体にまろやかな酢の風味と均一な食感が生まれます。

シャリの理想的な温度は人肌程度。冷えすぎると酢の香りが立たず、温かすぎるとネタを傷めてしまうため、適温の管理が極めて重要です。

また、シャリの硬さや酢加減は、使用するネタによっても微調整されます。
例えば、脂ののったネタには酢をしっかり効かせたシャリがよく合い、淡白なネタには穏やかな酢加減のシャリが適しています。

つまりシャリとは、ただのご飯ではなく、ネタを引き立てる「調和の技術の結晶」なのです。

京都寿司アカデミーでは、こうしたシャリ作りの基本から応用まで、実践的に寿司を学ぶことができます。
寿司教室では学びきれない、プロの感覚と理論を融合させた指導により、素材と技術の一体感を生み出す寿司職人を育成しています。

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