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実習風景~その129~

本日は、夏の風物詩でもある鮎の姿寿司と、繊細な手仕事が求められるコアジの実習に取り組みました。

まずは鮎の姿寿司。内臓を丁寧に取り除き、骨を傷つけないよう慎重に開いた後、塩を当てて余分な水分を抜き、甘酢でしっかり締めることで、淡白な鮎の味に旨みと深みが加わりました。
炊き立てのシャリを腹に詰め、元の姿に戻すように形を整えると、一尾の鮎がまるで命を吹き返したように、美しい姿へと蘇りました。

続いてはコアジの実習。小さい魚ほど細かな手数が多く、まさに技術の差が出る内容です。
三枚おろしでは、骨に身を残さないよう包丁の角度に神経を使い、皮引きでは一気に引きすぎないよう滑らかに仕上げる工夫が求められました。酢締めの時間も短すぎず長すぎず、加減の見極めが難しく、生徒たちにとっても良い経験となりました。

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最後はコアジの握り。小ぶりな身に合わせてシャリの大きさを微調整し、ネタとの一体感を意識しながら握りました。
身が柔らかく崩れやすいため、指の力加減にも細心の注意が必要です。

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京都寿司アカデミーでは、こうした華やかさと地味な丁寧さの両面を体験しながら、寿司を学ぶ奥深さに日々触れていきます。
単なる寿司教室では得られない、素材と正面から向き合う実践的な学びを通して、生徒たちも着実に成長を重ねています。

本日は、姿寿司の存在感と、コアジの繊細さから、それぞれに寿司の魅力と奥行きを再認識する貴重な一日となりました。

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