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実習風景~その118~

本日は、握りの練習について少しお話ししたいと思います。

京都寿司アカデミーでは、毎日コツコツと反復練習を重ねながら、生徒さんたちと共に寿司を学ぶ時間を大切にしています。
中でも「握り」は、寿司職人にとって技術の象徴ともいえる存在であり、一貫一貫の中に、日々の努力と成長が映し出されます。

初めは誰しも不格好な形になります。シャリが崩れたり、ネタとの一体感がうまく出なかったりと、うまくいかない瞬間の連続です。
しかし、繰り返し練習を重ねるうちに、手の力加減やシャリの温度管理、ネタの乗せ方といった繊細な技術が少しずつ身につき、やがて自然と“手が覚える”感覚が生まれてきます。

生徒さんたちも、最初は不安そうな表情を浮かべていますが、何度も繰り返すうちに動きが滑らかになり、ある瞬間、ふっと美しい握りが完成するのです。
その変化を目の当たりにするたび、寿司教室で教える立場として、この上ない喜びと誇りを感じます。

「握りは一日にして成らず」
これは本当にその通りで、上達への近道はありません。けれど、諦めずに向き合い続けることで、確かな技術は必ず“手に宿る”のです。

これからも、一人でも多くの生徒さんが自信を持って綺麗な握りを作れるよう、ここ京都寿司アカデミーで、共に練習を重ね、寿司を学ぶ道を歩んでいきたいと思います。

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